第一篇では、若い頃に、スペインに美術を学びにいったきっかけ。第二篇では、「紙のジャポニスム」をテーマに、海外での活躍について。そして、第三篇では、切り絵の作り方の解説と、筆者の感じる久保さんの生き方についての三部作。ぜひ、お楽しみあれ。
第一篇では、能楽はマインドフルネスという話を伺った。そして、第二篇では、能楽を全く知らない人が、能を見るには何を見たらいいのか?更に、能を習うにはどうすれば良いかを山井さんに語ってもらった。能は、精神的な健康だけでなく、実際、舞を舞うときは、身体の体幹とインナーマッスルも鍛えられるそうだ。10キロ近い能装束を着て舞を一時間も舞う能楽師は健康でないとできないという。第三篇では、山井さんが一番感動した能楽の演目について熱く語っていただいた。第四篇では、2020年を目標にするのではなく、2020年を起点にして、日本の古典芸能である能楽をどう伝えていくかについての熱い思いを披露していただいた。さらに、演目「羽衣」に隠された日本人とはどんな民族なのかというところまで、追及している。普段、聞くことのできない能楽師の話の四部作。ぜひ、お楽しみあれ。
店長太田こよみさんは、今の仕事が楽しいと言い切る。12人のスタッフのスケジュール管理、商品のディプレイ、そして、実際のお店での販売は大変だけれど、やりがいがあるという。自分たちの仕事は、手漉き和紙の漉き場と、消費者の間に立っていると思っているそうだ。その太田さん、楽紙舘に入社した時は、和紙については全く知らなかったそうだ。彼女の語る和紙の販売の最前線の現場の声は、全ての和紙の生産者、デザイナー、クリエーター、はたまた、日本文化の承継者たちにも、必ず、役に立つ何かがあるはずだと思う。
画家芳澤一夫の絵は優しい味わいがある。ファンタジーとかメルヘンともいえるイメージがある。まさに、子供が見ても楽しめると思う。しかし、そこに描かれているのは、従来の日本画とは、違っている。ちょっと見た目には、西洋画にも見えてしまう。しかし、その技法は、れっきとした日本画のもの。箱根の成川美術館館長の成川さんは、「芳澤さんの世界が少し硬直した「日本画」という枠を超えて、世界に飛び立つ力を持っている、、」と、評している。従来の枠を壊して、新しいものを描いているというのが、これからの日本に求められているもの。今回、前編では、芳澤さんの芸術観、そして後編では、日本画の技法を中心にするという構成にまとめた。絵を志す人、そして、嗜んでいる人だけでなく、全ての芸術のジャンルの方々に、読んでいただければと思う。
空海も最澄も、中国の仏典を翻訳して、その教義を日本人に紹介してきたのです。日本の文化の歴史は、天平の昔から、海外の物を取り入れて、それを発展させて、新しい”和”という文化を創造してきたのです。今日のインタビューは、シャンソンというフランスの歌の持つ素晴らしさを、7年前からこつこつと翻訳を続けてこられた朝倉ノニーさんです。彼女がフランス語を学びだしたのも、50歳になるかならない時から。しかし、今では、ノニーさんのブログを訪れないで、シャンソンを歌っている人はいないという話を聞きます。そのノニーさんが、今、新しい挑戦を始めています。フランス語という世界で最も美しい言語で歌われているシャンソンの歌詞を、原曲の持つ意味をできるだけ残して、音符という別の言語に載せて、日本語で歌える歌詞を紡ぎだすこと。
広島県の大竹市で作られている大竹和紙を使った鯉のぼりを作られている大石さん。
戦前戦後の大竹和紙の歴史、和紙で鯉のぼりを製作する苦労、又、原爆の日のことなど、実に興味深いお話を聞かせていただいた。
今回のインタビューは、今年2017年、第69回毎日展の毎日賞を獲得された、書家の永田 灌櫻先生です。
永田先生は、現在30歳という若さで、書道界の最高峰である毎日展の、大字書部門で栄誉ある毎日賞を射止めた新進気鋭の書家です。普段聞くことのできない書家の生活、書に対する考え方、材料の選び方、プライベートなお話まで伺いました。
インタビュー 第三弾は、静岡県富士宮市の手漉き和紙の生産者の内藤恒雄さんです。内藤さんの和紙は、全て天日干しで作っています。板干し、天日干しの和紙の生産者は、日本でも、殆どおらず、まさに日本の財産です。
読み物の第一回は、和紙をはじめとした和雑貨を取り扱うにあたり大変お世話になっている京都のメーカー「鈴木松風堂」さんのデザイナー、村上さんのインタビューをお届けします。
20代で鈴木松風堂に入社し、第一線で活躍する若き和雑貨デザイナーでありながら、その素顔は明るい笑顔の素敵な女性。彼女が考えるプロダクトへのこだわりや和紙への想い、すこしパーソナルな部分もお話いただきました。